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論文

高レベル放射性廃液のガラス固化技術; より高い機能を持った固化媒体の探索

天本 一平

合金状態図第172委員会研究報告書, Vol.14, No.1, p.1 - 11, 2014/05

高レベル放射性廃棄物のガラス固化研究は高温雰囲気で行う場合が多いため、必要とされるデータを数多く取得することは多大な人手や時間を必要とする。よって可能であれば理論計算によって、ある程度、固化媒体や廃棄体の状態を理解したうえで、実際の実験や測定を行った方が合理的である。このような観点から、既知の状態図やデータを利用して熱力学的諸量の取得を図り、得られた値を利用して計算状態図を作成し、実際の試験結果と比較したところ、両者の間に整合性があることが判明した。よって計算科学の今後の利用価値は拡大していくように考えられる。

論文

ナトリウム冷却高速炉に用いる改良9Cr-1Mo鋼製品の製作性と強度特性,1; 蒸気発生器管板用極厚鍛鋼品

永江 勇二; 江沼 康弘*; 押切 正人*; 伊達 新吾*; 豊吉 晃*; 相澤 大器*; 小山 庸一*; 柳沢 祐介*

耐熱金属材料第123委員会研究報告, 52(2), p.161 - 169, 2011/07

実証施設の蒸気発生器管板に改良9Cr-1Mo鋼極厚鍛鋼品の適用が検討されているが、本鍛鋼品はこれまでに製造実績のない大きさ,形状となることから、実規模レベルの試作材を製造し、その製作性及び機械的特性の確認を行った。本試作は次の2点に留意して計画を行った。本試作体は偏析低減の観点から$$phi$$1800mmESR(エレクトロスラグ溶解法)鋼塊より製造し、実機製造時にも同種の鋼塊の使用を計画している。試作体と実機で鋼塊重量が異なるものの、試作体では実機相当の鋼塊性状が得られるものと思われる。また、試作体の熱処理に対して実機管板とほぼ同一の板厚形状及び熱処理条件を適用することにより、実機で予想される熱処理起因の機械的性質の板厚方向分布を模擬することが可能となる。

論文

破壊エネルギー変化に基づく改良9Cr-1Mo鋼のクリープ疲労寿命評価

永江 勇二

耐熱金属材料第123委員会研究報告, 52(2), p.125 - 134, 2011/07

改良9Cr-1Mo鋼を対象に、ヒステリシスエネルギー速度によるクリープ疲労寿命評価法の妥当性を評価した。ヒステリシスエネルギー速度と破損時間の関係は近似的にべき乗則で表される。圧縮保持においては、同じ試験温度の引張保持等の係数と比較し、Aの値が小さくなっていた。これは、見かけの破壊エネルギーが引張保持と比べて低下していることを意味しており、き裂の発生寿命や進展速度の減少と関係していると考えられる。ヒステリシスエネルギー速度に破損時間を乗じた値は、見かけの破壊エネルギーと考えられ、見かけの破壊エネルギーの変化もべき乗則で表される。見かけの破壊エネルギーの変化と金属組織変化との対応を評価した。その結果、破損時間の増加による見かけの破壊エネルギーの減少は、マルテンサイト・ラス組織の回復や等軸化と対応していることが考えられた。また、見かけの破壊エネルギーの変化に基づいたヒステリシスエネルギー速度による評価と比較して、時間消費則によるDDS案に従った評価は安全側の評価となる。相対的比較ではあるが、時間消費則による評価はそれと比べて安全側の予測となっており、高温構造設計としては妥当であると考えられる。

論文

ナトリウム冷却高速炉に用いる改良9Cr-1Mo鋼製品の製作性と強度特性,2; 長尺薄肉小径伝熱管

若井 隆純; 鬼澤 高志; 小原 智史; 中島 崇*; 横山 哲夫*; 伊勢田 敦朗*; 小雲 信哉*; 二神 敏*

耐熱金属材料第123委員会研究報告, 52(2), p.171 - 181, 2011/07

先進ループ型ナトリウム冷却高速炉(JSFR)の蒸気発生器に適用予定の密着型2重伝熱管の製作性見通しを得ることを目的として、過去に製造実績のない改良9Cr-1Mo鋼製薄肉小径伝熱管の製作性見通しを、国内メーカーの有する既存の工業規模製造設備を用いた試作によって得るとともに、試作管に対する機械的試験や金属組織観察を通じて、所要の性能が具備されていることを確認した。また、試作管を用いて密着2重伝熱管を試作し、長さ15mまでの製作性見通しを得た。さらに、密着2重伝熱管に求められる内外管間の空隙幅,面圧及び等価熱伝導率を測定し、種々の製作パラメータについて検討するとともに、今後の課題を抽出した。

論文

改良9Cr-1Mo鋼溶接継手のクリープ強度特性評価

若井 隆純; 永江 勇二; 高屋 茂; 小原 智史; 伊達 新吾*; 山本 賢二*; 菊地 浩一*; 佐藤 健一郎*

耐熱金属材料第123委員会研究報告, 52(2), p.147 - 159, 2011/07

FBR温度領域におけるType-IV損傷の顕在化について検討することを目的として改良9Cr鋼溶接継手長時間クリープ試験,クリープ疲労試験,破断後の溶接継手試験片の観察・分析等の強度データ取得及び破壊形態調査を実施した。

論文

高Crフェライト系耐熱鋼の$$Omega$$法によるクリープ寿命評価とそのパラメータに及ぼすV$$cdot$$Nb添加量の効果

吉田 悠*; 光原 昌寿*; 池田 賢一*; 中島 英治*; 若井 隆純

耐熱金属材料第123委員会研究報告, 47(10), p.109 - 113, 2006/07

VとNbの添加が高Crフェライト系耐熱鋼におけるクリープ挙動及び寿命に与える影響を調査し、その傾向をつかむために、V$$cdot$$Nb添加量を変化させた11種の材料に対し、クリープ試験を行った。そのデータを$$Omega$$法により解析し、方位像顕微鏡による結晶方位解析結果と併せて、組織と$$Omega$$法の二つのパラメータの相関について検討を行った。その結果、$$Omega$$法による余寿命評価の有効性と、V$$cdot$$Nb添加量が$$Omega$$法パラメータに及ぼす影響が大きいことが示された。また、Nb添加に伴い、マルテンサイト組織が変化することがわかった。

論文

クリープ強度の優れたNi-Cr-W超合金用溶加材の開発

倉田 有司; 斉藤 貞一郎*; 辻 宏和; 高津 玉男*; 新藤 雅美; 中島 甫

日本学術振興会原子炉材料第122委員会資料集, p.279 - 282, 2000/11

クリープ強度の優れたNi-Cr-W超合金は、1000$$^{circ}C$$付近の高温で使用可能な鍛造合金であるが、溶接割れ感受性が非常に高い。この合金を実用化するためには、溶接性の優れた溶加材を開発することが必須である。微量元素量の異なるNi-18.5Cr-21W合金の数多くのヒートを用いて、ビードオンプレート,肉盛溶接,曲げ試験などの溶接性試験を行った。Zr,Y,Bのような元素は溶接割れ感受性を著しく高めるが、Ti,Mgの適量添加は改善効果をもたらす。このような知見をもつに、Ni-Cr-W超合金用に溶接性の優れた溶加材を開発した。これらの溶接ワイヤを用いてTIG自動溶接により製作した溶接金属について、900~1050$$^{circ}C$$でクリープ特性を評価した。溶接金属は、1000$$^{circ}C$$,10万時間で10MPaのクリープ破断強度をもつ母材と同程度のクリープ破断強度を有することがわかった。

論文

高温ガス炉近似ヘリウム中におけるハステロイXRの長時間クリープ破断挙動

倉田 有司; 小川 豊*; 鈴木 富男; 新藤 雅美; 中島 甫; 近藤 達男*

耐熱金属材料第123委員会研究報告, 36(2), p.149 - 156, 1995/07

高温ガス炉近似ヘリウム中、800、900及び1000$$^{circ}$$CでハステロイXRの長時間クリープ試験を行った。約50000時間までの試験結果は、長時間側においてもクリープ特性の著しい劣化を示さず、クリープ破断応力はHTTRの材料強度基準の設計破断応力の強さを十分上回っていた。破断寿命は、Larson-Millerパラメータを使って十分な精度で評価することができた。定常クリープ速度の応力指数は4.5~5.7であり、支配的なクリーププロセスは転位クリープであると判断される。ハステロイXRは高温ガス炉近似ヘリウム中で浸炭するが、長時間試験においてもクリープ破断特性の著しい劣化は認められなかった。長時間クリープ中に析出物は粗大化し、M$$_{6}$$C型炭化物と考えられるMo-rich析出物とM$$_{23}$$C$$_{6}$$炭化物と考えられるCr-rich析出物が共存した。

論文

原子炉圧力容器鋼研究の現状と展望

鈴木 雅秀

日本学術振興会原子炉材料第122委員会資料集, 0, p.1 - 8, 1995/00

近年軽水炉プラントの運転期間を当初の予定より延長するという、いわゆる長寿命化への要求と期待が高まっている。圧力容器は軽水炉プラントの耐用年数を評価する上で最も重要な構造機器の一つである。圧力容器の経年的な変化を考える上で重要な照射脆化の問題に絞り、その研究の現状と展望について解析を行った。以下に項目を示す。i)照射脆化の原因となるミクロ因子 ii)現行の脆化の予測法 iii)予測法の高度化への課題

論文

水炉燃料の照射後試験における最近の技術開発に関する専門家会議報告

山原 武

日本学術振興会原子炉材料第122委員会資料; 平成6年度第4回委員会資料, 0, 8 Pages, 1994/00

平成6年10月17日から10月21日にわたって、フランス・ガダラッシュ研究所で、IAEA主催「水炉燃料の照射後試験における最近の技術開発に関する専門家会議」が開催され、15ヵ国、1国際機関(IAEA)から約55名が出席した。日本からは山原を含め6名が出席した。会議では、33件の発表(論文は30編)が、セッションI:照射後試験全般、セッションII:非破壊試験、セッションIII:破壊試験、セッションIV:機械的強度試験、セッションV:再加工技術に分けて行われた。本報は、各セッションごとの主な内容、トピックス、会議全体のまとめ等を述べたものである。

論文

MgO及びAl$$_{2}$$O$$_{3}$$にイオン注入されたCrの荷電状態

二神 常爾*; 永井 士郎

日本学術振興会マイクロビームアナリシス第141委員会第73回研究会資料,No. 849, p.7 - 12, 1992/00

イオン注入された元素のターゲット内でのトラッピング・サイトを調べるために、MgO及び$$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$の単結晶にCrイオンを注入して、その荷電状態をXPSにより調べた。その結果、Crは0価または3価として安定に存在することが分った。Cr$$^{3+}$$とCr$$^{0}$$の割合はCrの全濃度によって決められる。Crの全濃度とともにCr$$^{3+}$$の割合は減少しCr$$^{0}$$の割合は増大する。また、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$中ではCr$$^{3+}$$の濃度とともにAl$$^{0}$$の濃度が増大した。これは注入したCrとAlの間で荷電の置換が起きていることを意味する。Cr$$^{3+}$$はAl格子位置を占めていると考えられる。一方で、MgO中のCr$$^{3+}$$の濃度はAl$$_{2}$$O$$_{3}$$中の濃度よりも大きい。MgO中のCr$$^{3+}$$は格子欠陥を伴って存在すると考えられる。光吸収スペクトルの測定からMgO中でF(F$$^{+}$$)中心、V$$^{-}$$中心、F$$_{2}$$中心が形成されていることが示された。これらの欠陥がCr$$^{3+}$$と結合しているか否かは、現在のところ定かではない。

論文

溶接割れ感受性を低減したハステロイXR系合金用溶加材の開発

渡辺 勝利; 中島 甫; 佐平 健彰*; 丸七 香樹*; 竹入 俊樹*; 斉藤 貞一郎*; 高津 玉男*; 仲西 恒雄*; 小池上 一*; 樋口 洵*

耐熱金属材料第123委員会研究報告, 33(2), p.227 - 242, 1992/00

ハステロイXR系合金の高温構造物用溶加材の開発を目指して、重回帰分析により合金設計を行った7種の溶加材を用いてハステロイXR系合金の溶接性およびTIG溶接部の高温強度特性を検討した。すなわち、溶接性に関しては溶着金属の化学分析、曲げ試験、フィスコ割れ試験、金属組織観察および硬さ測定、高温強度特性に関しては、引張試験およびクリープ試験を行った。得られた結果は、溶加材中のB量およびC量の最適化を図ることにより高温強度特性を損うことなく、溶接部の割れ感受性を低減できることが分った。また、クリープ破断時間に関して、実測値と重回帰分析により求めた予測値とが、比較的よく一致することから、提案した合金設計法の妥当性が明らかになった。

論文

原子力用材料データフリーウェイについて; 原子力用新材料分散型データベース

藤田 充苗*; 栗原 豊*; 中島 甫; 横山 憲夫*; 野村 茂雄*; 上野 文義*; 岩田 修一*

原子炉材料第122委員会平成2年度第5回委員会資料 (日本学術振興会), p.7 - 14, 1991/00

原子力用材料開発のブレークスルーを目指した基盤研究が実施されており、この成果を多くの材料研究者が相互に利用することが望まれている。このため、データフリーウェイと呼ぶ分散型材料データベースを平成2年度から、金材技研及び動燃団と共同で構築している。本報では、当該システムを利用することにより如何なる問題解決が可能になるかの検討結果を紹介するとともに、データベースの統合方法、データ構造の特徴等システムの基本設計の現状を述べる。さらに、システム整備計画とシステム開発上の課題と課題解決のための見通しにも言及する。

論文

照射中の計測技術について; JMTRにおける照射技術の開発

市橋 芳徳

原子炉材料第122委員会昭和63年度第1回委員会資料, p.8 - 15, 1988/00

材料試験炉(JMTR)は、最初の臨界以来20年間、数多くの燃料試料の照射試験、材料試料の照射試験及び放射性同位元素生産のための照射試験を行って来た。本稿は、日本学術振興会主催の原子炉材料第122委員会の本年度第1回委員会に於いて講演するためのものであり、JMTR及び照射施設の概要を含め照射中の計測技術を紹介するとともにJMTR部において進めている照射技術の開発と課題を合わせて紹介する。

論文

ハステロイXRのクリープ特性に及ぼす浸炭性ヘリウム雰囲気の影響

倉田 有司; 小川 豊*; 中島 甫

耐熱金属材料第123委員会研究報告 29(2), p.109 - 120, 1988/00

高温ガス炉用耐熱合金であるハステロイXRのクリープ特性に及ぼす1次冷却系ヘリウムの影響を調べるため、浸炭性ヘリウム雰囲気の効果を、950$$^{circ}$$Cで調べた。試験に用いた4種のヘリウム中で、クリープ破断時間は、これまで高温ガス炉1次冷却系近似ガスとして用いてきた原研B型ヘリウムと同じか長くなった。酸素分圧が低く、安定なCr$$_{2}$$O$$_{3}$$酸化膜が形成しないような、COを含む浸炭性ヘリウムでは、浸炭量は多くなり、ハステロイXRのクリープ破断時間は長くなった。

論文

ハステロイXRのクリープ特性に及ぼす脱炭性ヘリウム雰囲気の影響

倉田 有司; 小川 豊*; 中島 甫

耐熱金属材料第123委員会研究報告 29(2), p.97 - 107, 1988/00

高温ガス炉用耐熱合金であるハステロイXRのクリープ特性に及ぼす1次冷却系ヘリウムの影響を調べるため、ヘリウム中不純物が脱炭組成になった場合の効果を、950$$^{circ}$$Cで調べた。試験を行った4種のヘリウム中、低酸素分圧、低炭素活量のヘリウムで脱炭が起こり、クリープ破断時間等のクリープ特性が著しく劣化した。高温ガス炉1次冷却系において、Crの相安定図を用いることにより、ハステロイXRの脱炭の予測が可能であり、脱炭を防ぐための不純物制御の方向を示した。また、不純ヘリウム中における脱炭、浸炭と酸化の機構を表わすモデルを提案した。

論文

準安定オーステナイトステンレス鋼の低温鋭敏化機構

木内 清; 菊地 正彦; 近藤 達男

耐熱金属材料第123委員会研究報告 29(2), p.177 - 188, 1988/00

SUS316等のオーステナイトステンレス鋼は、原子炉炉心構造材料に使用されているが、元来実用温度におけるオーステナイトの相安定性が低い材料である。特に重照射高温水環境のように多重の格子欠陥の生成を伴う低温超時間時効条件下では、炭化物析出に伴う鋭敏化と共に相変化やそれに付適した材質劣化が懸念される。加工及び熱処理等の中間製造工程を変えたSUS304及びSUS316の市販組成材について、0~50%の冷間加工を加え300~650$$^{circ}$$Cの範囲で最高1万時間までの時効を行い、金属組織変化と耐食性及び機械的性質の関連性を検討した。

論文

高熱流束下におけるステンレス鋼の健全性に及ぼす合金元素の影響

木内 清; B.Harald*; 菊地 正彦; 関 昌弘; 荒木 政則

耐熱金属材料第123委員会研究報告 29(2), p.189 - 197, 1988/00

実験炉以降の水冷却型核融合実験炉の設計では、冷却効率及び維持管理上の点から、真空第一壁材が直接プラズマと面する構造を考えている。これまで第一壁材の開発には、対照射性、中高温の機械的性質等が中心に検討されていたが、プラズマとの両立性とくにデイスラプションのような高熱流束に対する健全性も重要な因子の一つと考えられる。本研究では、高熱流束下の健全性としてステンレス鋼の凝固割れや高温変形割れに対する抵抗性と合金の組成・構造の関連性を明らかにするために、Cr当量とNi当量の比、C、Si、P等の微量合金元素を変えたオーステナイト、二相及びフェライトの各字について数種の合金を選定し、中性粒子照射装置を用いて、60KV、31Aの水素ビーム照射試験を行った。

論文

ボイドスウェリング機構と耐照射性SAR合金の開発

木内 清; 石山 孝; 菱沼 章道

耐熱金属材料第123委員会研究報告 29(2), p.231 - 239, 1988/00

現在の設計対象である水冷却型核融合炉の第一壁材は耐照射性、中高温強度と共に、高温水との両立性及び高熱流束下の健全性が優れていることが必要である。これまでの候補材料であるSUS316鋼や耐スウエリング性に優れたPCAは、被者の性質に問題がある。この点から、上記の諸性質を総合的に満足する合金開発を行うために、これまでのスウエリングデータを再検討し、スウエリング機構を溶質元素の科学的相互作用の観点から解明すると共に合金設計と中間製造工程の複合手法による新合金開発を行った。

論文

30Cr-50Ni-2Mo合金の高温クリープ抵抗に及ぼすCr相の影響

山之内 直次*; 島田 透*; 東浦 久雄*; 田村 学*; 松尾 孝*; 菊池 實*

耐熱金属材料第123委員会研究報告 29(2), p.265 - 273, 1988/00

30Cr-50Ni-2Mo合金(30%Cr-50%Ni-2%Mo-0.2%Ti-0.02%Zr-Fe)は、高温において優れた耐食性を示すだけでなく、クリープ破断強度も17-14CuMo鋼なみに高い優れた合金である。とくに、クリープ破断強度が従来の合金では大きく低下する高温長時間側において、強度の低下量は小さい。しかし、この開発合金の特徴である長時間で安定した強度を有する理由については検討が加えられていない。そこで、本研究ではこの開発合金の時効材およびクリープ試験材について系統的な組織調査を行い、組織学的な特徴を明らかにして、粒内析出b・c・c・Cr相の分散強化が有効に働いていること、高温・長時間側においてクリープ破断強度が大きくは低下しないのはCr析出相の分散状態が安定であることによることを明らかにした。

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